wasysym の重積分記号 iint を amsmath の記号に戻す【TeX】

TeX

wasysymパッケージを読み込むと、以下のように重積分「\iint」の記号が変わってしまう。

元のamsmathパッケージのものに直す方法の覚書です。

方法.
結論から言うと、wasysymパッケージを読みこんだ後に、以下をプリアンブルに追加すれば、amsmath の重積分記号に直ります。
ちなみに、これで「\iint」だけでなく「\iiint」「\iiiint」も修正できます。

\makeatletter 
\renewcommand{\iint}{\DOTSI\MultiIntegral{2}}
\renewcommand{\iiint}{\DOTSI\MultiIntegral{3}}
\renewcommand{\iiiint}{\DOTSI\MultiIntegral{4}}
\makeatother

仕組み.
原因はwasysymパッケージで、\iintの定義が書きかられているからで、wasysym.styファイルを調べると次のように定義されています。

\def\int{\DOTSI\intop\ilimits@}%
\def\iint{\DOTSI\iintop\ilimits@}%
\def\iiint{\DOTSI\iiintop\ilimits@}%

一方、amsmath.styを調べると次のように定義されているので、こちらに書き直しただけです。

\ams@newcommand{\iint}{\DOTSI\MultiIntegral{2}}
\ams@newcommand{\iiint}{\DOTSI\MultiIntegral{3}}
\ams@newcommand{\iiiint}{\DOTSI\MultiIntegral{4}}

ちなみに、wasysym.sty や amsmath.sty は次の場所に置かれています(MacTeX 2023の場合)。

/usr/local/texlive/2023/texmf-dist/tex/latex/wasysym/wasysym.sty
/usr/local/texlive/2023/texmf-dist/tex/latex/amsmath/amsmath.sty

Macの場合、/usr ディレクトリは隠しフォルダになっているので、
 Finder で「移動」→「フォルダへ移動」
で上のパスを入力すれば、辿り着きます。
Windowsの場合は TeXLive であればそのインストールフォルダから同様のパスを辿れば見つかると思います。

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